見えにくい矯正
舌側(歯の裏側)矯正(リンガル)
矯正装置(ブラケット)を歯の裏側につけるので、身近な方たちにも気付かれることなく治療が行えます。症例によっては唇側(表側)矯正とほぼ同じ期間で治療可能な場合もあります。
近年では、小型の舌側矯正装置が開発され、話しづらい、歯磨きしづらいといった問題点が大幅に改善されました。
周りの人の視線を気にせずに「いつの間にかキレイな歯並び」を手に入れたいという方は少なくないでしょう。また、客室乗務員、芸能関係、接客業など審美的制約の多い職業の方にとっては必須条件であるといってもいいかもしれません。見えにくい矯正なら、入学式、卒業式、成人式、結婚式など人生の様々な記念日も装置を気にせず最高の笑顔で迎えられます。年々ニーズが高まっている「見えにくい矯正」には、大きく分けて4つのタイプがあります。
舌側矯正装置が歯の内側に装着されています。
前から見ると矯正装置は見えません。
ハーフリンガル
上顎は舌側(裏側)矯正、下顎は唇側(表側)矯正で治療を進めていく方法です。
舌がある下顎は表側につけることで話しやすく、上顎は舌側(裏側)なので目立ちにくい、上下リンガルより矯正治療費が安いなどのメリットがあります。
マウスピース型矯正装置
マウスピース型矯正装置
近年、注目されてきているのが「マウスピース型矯正装置」です。
これは、患者様の歯並びをコンピュータ解析し、作製された透明なマウスピースをご自身で装着して頂くことにより歯を動かす方法で、取り外しが出来るのが特徴です。装着していても周囲にほとんど気づかれることはないので、芸能関係の方にも安心して治療をお受けいただいております。
ただし、症例によって向き不向きがありますので、ご来院時にご確認ください。
マウスピース型矯正装置の利点と欠点
さて、マウスピース型矯正装置とは万能な治療法なのでしょうか?
以下に、現時点で考えられる利点と欠点を列挙します。
(利点)
装置(ブラケット)を歯に接着しないため、
・違和感が少ない
・食事中に外せる
・歯面清掃が容易
・唇側(歯の表側)の装置よりは目立ちづらい
(欠点)
・食事、歯磨きの時以外(1日22時間以上)は装着していないと治療の効果が得られにくい
・全く見えないわけではない
・症例によっては不向きな場合や、通常の装置よりも治療期間が長引くことがある
マウスピース型矯正装置では、使用時間が少ないと、期間が長引いたり、満足できる治療結果が得られなかったりする可能性があります。そもそも、マウスピース自体が完全に透明ではなく、「これで、食事と歯磨き以外装着するのは無理・・・。」と断念される方や、「歯の動きが悪いから。」と途中からブラケット装置に変更される方もいらっしゃいます。
マウスピース矯正のトラブル
近年、マウスピース矯正を積極的に勧める歯科医院が増えてきたのと時期を同じくして、過去に、マウスピース治療を受けたが治療結果に不満がある、困っているというご相談が大変増えています。
多い順に、咬み合わせがおかしくなった、隙間が残っている、歯のねじれが治らないなどです。当院でもマウスピースでの治療例は多数ありますが、本当の意味で適応症と言えるのは、矯正をされる患者様全体の1~2割に限られると思います。
マウスピース矯正の治療自体まだ歴史が浅く、分かっていないことも多いため、現時点ではあくまで治療手段の一つの選択肢として考え、その適応に際しては慎重に症例検討を行った上で、患者様に十分な説明をし、ご理解いただくことが重要であると思われます。
コンビネーション
当院では、治療初期は舌側(裏側)矯正や表側の部分矯正で進めていき、治療後期にマウスピース型矯正装置に切り替えるという「コンビネーション」という治療も選択可能です。逆に、マウスピース型矯正装置で進めて、仕上げに短期間だけ唇側(表側)矯正を行うことも可能です。
これにより、今までより装置装着期間を短縮することができます。また、マウスピース型矯正装置が向かない症例においても、完全に見えにくい矯正が可能になりました。
患者様おひとりおひとりの人生プランや生活スタイルに合わせた「見えにくい矯正」をご提案することができるようになったことで、例えば、結婚式前に部分矯正で進め、式直前からマウスピース型矯正装置に移行するようなことも可能です。
ぜひ一度、二子玉川矯正歯科にご相談ください。
マウスピース型矯正装置と部分矯正のコンビネーション
矯正のスピード治療との併用
これらの治療法は全て矯正のスピード治療と併用できます。それにより、「誰にも気づかれずに」「早く」治療を終了するという理想的な施術が可能となりました。また、それによりマウスピース装着時の痛みを軽減する(マウスピース型矯正装置+矯正のスピード治療の場合)といった付加価値もあります。